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皆様!!

​◆ふくしま生物多様性推進計画について
 五十嵐 悟

みなさんは「ふくしま生物多様推進計画」を知っていますか。初めて聞いた方もいるのではないでしょうか。

 

ふくしま生物多様性推進計画は「自然と人が育む、生物多様性豊かな“ほっとする”ふくしま」の実現を目標に『生物多様性の保全・生物多様性の恵みの持続可能な利用・生物多様性を支える仕組みづくり』を 3 つの柱として平成 23 年に策定されました。東日本大震災があり、平成 26 年には第 2 次ふくしま生物多様性推進計画の策定が行われています。

令和 4 年度に改定(第 3 次)が予定されており(新型コロナウィルスのため予定よりも遅れている)、自然観察の会ふくしまの代表としてこの会議に出席する機会に恵まれました。現在の世界的な動きも含めて、会員のみなさんと共有できればと思い、少しだけ学んできたことを報告いたします。

生物多様性条約が平成 4 年に開催された地球サミットで採択され、平成 7 年に生物多様性国家戦略が国によって作られました。その後平成 22 年には愛知で COP10 が開催され「愛知目標」が定められてきました。今年 COP15 が中国で開催される予定で、そこでポスト 2020 生物多様性枠組が採択される流れになっています。

 

その中で「30by30」「OECM」「NbS」といったキーワードが出てくるようです。私も始めて聞いた三つのキーワードについて解説します。

30by30 とは

2030 年までに陸域の 30%と海域の 30%を保全・保護を目指す世界的な動きです。現在日本では、国立公園や鳥獣保護地区等といった形で陸域の 25%、海域の 13.3%を保全・保護することができています。今後は保護地域をより拡大しなくてはいけません。

OECM とは現在、スズメやツバメ等の普通種も減少傾向にあることがわかっています。つまり、保護地域だけでは、生物多様性を守っていくことが難しいのです。そこで保護を主目的としてはいないが、結果的に保全ができている地域(社寺林や里地・里山、ビオトープ等)を環境省が認証していく制度を策定していく計画になっています(これからの動きなので色々と変更点はあると思います)。これによって 30by30 を目指します。

NbS とは

社会的課題の解決に自然を活用することで、今までは自然保護の目的は自然を守ることだけだったところを、これからは地域活性化や交流人口増加といった地域振興や、防災・減災や再生可能エネルギー等の問題と生物多様性を組み合わせて課題を解決していくことです。

これら3つのキーワードですが、言葉だけで理解することは難しいところもあるかと思いますが、頭の片隅に留めておいていただければと思います。

 

今後 3 ヶ月に 1 回程度の割合で計 5 回ほど策定に向けて協議が行われていく予定です。福島県内の生物多様性が保全・保護していけるように意見を出していきたいと思っています。

自然観察の会ふくしま

​会長 五十嵐 悟

事務局 高橋淳一

〒960-2155 福島県福島市上名倉字粕内31 ●080-3320-1804 

 

※メールでのお問い合せは下段の「お問い合せ」ボタンをクリックし、問い合せ専用フォームをご利用下さい。

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