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Field Note

フィールド・ノート  NO.Ⅵ

Category 動物

ノウサギ

とてもす早く、俊敏に、一目散に逃げる様を「脱兎のごとく」と表現しますが、

ウサギってそんなに早いのかな ?とお思いの方、次の動画をご覧ください。

                    (*)3分15秒あたりまで進めてご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

動画の内容はさて置き、ノウサギの俊敏さを知る上で大変参考になります。

ちなみにノウサギの最高時速は 70~80km/hと云われています。

 

ところで近年、日本ではこのノウサギの生息数が少なくなっているようです。

農作物やスギやヒノキなどの植林の苗木を食害する害獣とみなされ、ワナや天敵の放獣による捕殺もあるようですが、やはり人的な開発による生息地の減少が大きな原因のようです。

 

また、開発行為とは違いますが、長年、野生動物の生態を観察し続けている動物写真家の宮崎学氏は減少した要因を

「ノウサギの生息には山野の地肌が出ているような明るい草原が必要だが、かつて大規模な植林がされた里山林が下草も刈られないままに放置が続き、雑木林は年々繁茂しはじめている。藪があってはノウサギは走りにくいし、敵が近くにいても気がつかずに捕らえられてしまう。それらも減少に拍車をかけているのでは…」と推測しています。

いずれにしてもノウサギの減少に人的要因が深く関わっているのは明らかなようです。

 

唱歌「ふるさと」の唄い出しにもあるように私達日本人とは大変なじみの深い関係にあったノウサギ。

その減少は、私達の心の拠り所、原風景としての「ふるさと」の喪失であり、延いてはアイデンティティの喪失にほかならない。そんな気がしてなりません。

 

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