




資料室
material room
自然界の生き物や環境と暮らしに関わる色々な情報をご案内します
自然界のしくみ
生態系について
川、海、草原、森林など、あるまとまりを持った自然環境と、そこに生息するすべての生物で構成される空間を生態系(自然生態系)といいます。
生態系の構成要素には次のものが在ります。
1) 太陽エネルギー
植物が生きるために行う光合成には太陽エネルギーが必要です。
尚、その植物の作る有機物は他のすべての生命を支えています。
2) 大気
空気中の酸素は動物の呼吸に必要不可欠なものです。
また二酸化炭素は植物の同化作用にとって重要な成分です。
3) 水
水はその形態を絶えず変化(気化、液化、固化)させながら循環し、
様々な生命を根底で支えています。
4) 植物・動物 (生物集団)
互いに食物連鎖(食う、食われるの関係)でつながり、自然生態系のバランスを保ちながら生存しています。
植物の役割は非常に大きく、ほかの生き物には生産出来ない有機物を生みだす重要な存在です。
5) 土
生態系を支える土台として、植物が育つために必要な有機物や無機物を含み、微生物などの生息空間でもあります。

生物集団の構造についてついて
1) 生産者 / 消費者 / 分解者
地球上の多種多様な生物の集団は、
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植物系統群(植物類)、2) 動物系統群(動物類)、3) 菌類系統群(菌類)の三つの基本系統群から成り立っています。
(*菌類系統群には細菌類も含まれまます)
その三つの基本系統群それぞれの働きの大筋に注目をして分類すると、植物類は「生産者」、動物類は「消費者」、菌類は「分解者(または還元者)」といわれるカテゴリーに分けられます。
■生産者とは
光合成によって自分で養分をつくることの可能な生物のことで「独立栄養を営む生物」と定義されます。
尚、原生生物界に属する緑藻類など植物ではない生物も含みまれます。
■消費者とは
ほかの生物から栄養分を得て生きる生物のことで、自分で栄養分をつくることが出来ない事から「従属栄養を営む生物」と定義されます。草食性、肉食性、雑食性などいくつかの階層的に分かれます。
■分解者とは
消費者のなかで,生物の遺骸やふんなどから栄養分を得て生きる生物の事で、やはり「従属栄養を営む生物」の一員です。
2) 生産者 / 消費者 / 分解者の働き

■生産者の働き
生産者は太陽光エネルギーを使い、水と空気中の二酸化炭素(無機物)から「炭水化物」 (有機物 / 例:ショ糖やグルコースやデンプン)を合成しています。それを光合成と云います。
光合成によって作られた有機物は、生産者自身が生命を支えるために必要な養分となりますが、自分で養分を作れない消費者が生命を維持するためにも必要不可欠な物質になります。
また、生産者が水を分解する過程で生まれ、大気中に供給される「酸素」も、消費者の生命の維持にとってなくてはならないものです。
生産者はそれらを生産し提供しています。
■消費者の働き
消費者は、直接、或いは間接的に生産者の提供してくれる有機物を「食べる」という形で体内に取り込み、また酸素を利用しながら生命活動を行いますが(ヒトもこの一員です)その過程で排出される物(フンなど)や遺骸は、分解者にとって必要な食べ物になります。
また、呼吸をする時に二酸化炭素を排出しますが、それは生産者の光合成にとって欠かせないものにとなります。
■分解者の働き
分解者が、消費者の遺骸やフンなどから栄養分を得るために分解が進んだ有機物は、最終的に生産者にとって必要な二酸化炭素・水・窒素化合物などの無機物に分解されます。
それらは再び生産者に還元され、生産者の生命維持や活動に欠かせないものとなります。
ひと口MEMO
有機物とは … 燃えると二酸化炭素を発生する物質・加熱すると黒くこげて炭になる物質
【例】砂糖・ろう・プラスチック・エタノール・木・紙・プロパンなど
無機物とは… 有機物でない物質
【例】ガラス・鉄・アルミニウム・水・食塩・二酸化炭素・水素・酸素など
3) 食物連鎖 / 食物網
前出のように植物は光合成で自分自身の糧となる養分をつくっています。
しかし養分を自給出来ない動物は生きるためにえさを食べなければなりません。
草食動物はその植物を食べます。
そしてその草食動物は肉食動物に食べられます。
このように生物部分(生物集団)の中で“食う、食われる”
といった種間の関係をあらわす概念が食物連鎖と呼ばれ
ます。
尚、近年ではそれらが複雑に絡み合いながら形成さてい
る食物連鎖全体の構造を表す食物網(Food Web)とい
う言葉と概念も使われています。
この食物連鎖のバランスが保たれることは、生態系が維
持されていく上でとても大切な要素になります。
食物連鎖による「生態ピラミッド」
食物連鎖や栄養段階において、各段階の生物量にかかわ
る言葉で、一般にエサとなる生物のほうが食べる側の生
物にくらべて数が多くなります。
段階が高いほどその量が少ないので、これを積み上げ式
に表示すれば、ピラミッドのように見えます。
これを図で表したものが「生態ピラミッド」と呼ばれるものです。(下記)
緑色植物を底辺とし、最上位の消費者(大型肉食動物)を頂点とします。
生物間の数量関係はこの生態ピラミッドのように、つり合いが保たれていますが、何らかの原因でその関係がくずれるときがあります。
しかし自然界では数量のつり合いがこわれても、食物連鎖によって長い時間をかけてもとにもどり、またつり合いが保たれます。
※ただし、あまりに大きな環境破壊だったときや、人間によって新しい種類の生物が持ち込まれたとき、ある動物のみを大量に殺したときは、もとにもどらないときもあります。
(以上はWikipedia及びEICネット環境用語集などを参照しました)

