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モリアオガエルの行く末やいかに ?

  • 執筆者の写真: のりぼ
    のりぼ
  • 2023年6月24日
  • 読了時間: 3分

6月23日


会津美里町もモリアオガエルの産卵の季節。

観察を続けている数か所で、そろそろ産卵のピークを迎えようとしています。


そのひとつ、向羽黒山城跡として歴史ファンに人気の白鳳山公園にある「げんべ沼」のモリアオガエルについて、ちょっと心配な状況が発生しています。


ちなみにげんべ沼でモリアオガエルの産卵が確認されたのが1991年。今から32年前。歴史春秋社から出版されている佐藤金一郎さん(僕らの大先輩)の著書にそう記されている。

僕が観察し始めたのは12年ほど前からですが、毎年10ケほどの卵塊を観察できます。


げんべ沼 6/19の卵塊。なんだか形が変


ところが数年前から、この時期になると、その沼の水が枯れてしまうようになりました。

役場に直談判したところ、近くにある水道の水を(あまり良くないですが)入れて対応してくれることになり一安心したのですが、もう一つ、いや二つ厄介な問題が発生。


その一つはこの時期に行われるマツクイムシの防除。



それでも一昨年前までは伐倒駆除だったので、げんべ沼周辺での影響は、さほどなかったと思われるのですが、昨年になり、動力噴霧機等を利用して樹冠に殺虫剤を散布する方法に変わった。


こりゃヤバイと思い役場担当窓口に行き談判。できればげんべ沼周辺の防除の見合わせもお願いをしたのだが…。

とにかく沼に薬剤が入らないようにとビニールシートを張ります。との事なので、様子を見ることにした。

尚、担当職員さんの沽券に関わるので申し上げておくと、渇水問題も防除も、とても丁寧に対応してくれ、渇水対策は毎年こちらから言わなくても対応してくれている。のだが・・・。


昨年は既に産卵が始まっていたので、沼に張り出している樹木の高いところにビニールシートが張られていたのだが、今年、防除(防除期間は入山禁止)が終わってすぐに行ってみたらビニールシートが水面近くに貼られていた。




多分、昨年以上に薬剤の沼への侵入を防ぐべく気を使ってくれたのだろうが…「残念 !!」ビニールシートが邪魔をして、モリアオが木に登ることが出来ない。

その証拠に、ビニールシートの下にあるミズバショウの葉の間に既に産卵を始めている。



しかしこの場所では天敵に狙われやすい。


…なのですぐ役場窓口に行き、ビニールシートを早く外してもらうようお願いした。



6/19日の卵塊その2。塊が小さい


と、二つ目の問題は前出の「ミズバショウ」。

7年ほど前に、どなたかが厚意で沼に植えたらしいのだが、これがどんどん繁殖し、水場を侵食している。

このままでは水生生物や生態系全体にも影響が出そうである。


役場も、ミズバショウを植えた人も「自然を大切に」という思いからの行為なのは分かるのだが…。

何ともとんちんかんな結果になっている。



6/23、再び観察に行くが昨年よりも少ない(5ケ)、そして大きさも小さく、形もまとまりなく変形をしている。

薬剤散布の影響か否かの検証は難しく、早計な判断はできないが…。


そんなげんべ沼のモリアオの卵塊を眺めながら、彼らの明日の行方を只々案じるワタクシでありました。

モリアオの男の子。なんだかとても眠たそー ああ、この人間勝手。どーにかならんかぁ。

 
 
 

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