虫塚紀行

竹田製薬に勤務されていた経験をお持ちの著者による

北海道から沖縄まで80箇所あまりに現存する

人のために働き、あるいは駆除された虫たちの魂への感謝とのために建立された供養の碑、「虫塚」の行脚紀行。

交通手段なども付記されていてマニア ?には垂涎の書 ?

巻末に記述される「虫塚に関する情報や関心が失われつつある事「

そして「石碑の風化が進み、設置されている場所の側に住みながら知らない人も増えている」との嘆き。

同感である。

人間同士の他のいのちへのリスペクトも希薄となる今だからこそ

この記録、そして書籍からのメッセージは重要である。

著者　柏田 雄三 （カシワダ ユウゾウ）

虫塚研究家、昆虫芸術研究家。１９４５年生まれ。

全国各地の虫塚を研究するかたわら、虫に関する音楽の媒体を収集し、

鑑賞、考察。月刊誌などへの著述活動、講演活動を繰り広げている。